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白老

 白老郡(しらおいぐん)白老町(しらおいちょう)。苫小牧(とまこまい)と登別(のぼりべつ)に挟まれて、いまいち地味な存在です。B級グルメとして最近売り出し中の、白老バーガーを探しに行ってきました。

 札幌市内からは高速道路で2時間弱、ちょうどお昼時に到着したので早速バーガー探し。白老バーガーは雑誌のタイアップ企画で生まれた町興し企画型B級グルメ。白老産の食材を使ったハンバーガー(もしくはベーグル)と定義されていて、材料としては有名な白老牛の他に、豚、鶏(卵)と多様。中には海鮮バーガーと称して、鮭の白子やめふん(臓物を使った塩辛)が入った物も有る。まあ最初は王道なところで白老牛といきましょう。ネットでチェックしていた「白老ウエムラ牧場」へ。

 白老インターを降りた所から看板が出ていたので、牧場までは迷う事なく到着出来たが、「ファームレストランウエムラ」が営業しているかどうかは広い牧場施設を横切って店舗に到着するまでわからない。この国難の中、普通に営業しているかどうか1%の不安があったが、普通に営業していました。客の方もそこそこの入りです。席に置かれているメニューには、ハンバーガー類は含まれていない。どうやらハンバーガーを食べたい場合は持ち帰りとなる様です(今日は混んでるからかも知れません)。値段は500円、材料(ウエムラ黒毛和牛)を考えるとお買い得かも。

 さて、何を食べようかな。ハンバーガーを食べに来たはずが、なんとかフェアで、通常150グラムで4,800円のカルビステーキが200グラムで同じ値段となっていたのに釣られ、ステーキを注文してしまいました。恐らく人生で食べる最も高級な牛肉となります。洞爺湖サミットでブッシュ大統領が絶賛した白老牛です。それが敷居の高い高級レストランではなく農家直営の牧場レストランで食べられる。千載一遇のチャンス、ここで食べずしていつ食べる???

 そんな決死の覚悟とは関係なく、カルビステーキはカジュアルの極み、牛の鉄板に載って登場。ナイフとフォークも用意されているが、一口サイズに切り分けられているので箸でいただく。なにも付けずに食べたそれは、脂身が溶け出し口の中に甘みが広がる「ああぁ、テレビのリポーターが言ってるのはこういう感じなのね」。妻が注文したハンバーグは、挽き方を変えて混ぜているのか、ほどよい粗挽き。こちらは赤身が持つ味わいが楽しめる。

 満足満足。と言いたいところですが、個人的には200グラムは多すぎました。上質で脂分が多いので、ちょっと物足りないくらいの量で上品にいただくのが良いと思います。焼き方はミディアムでいただきましたが、脂身が苦手な場合にはウェルダンでも良いかもしれません。ハンバーグの味を考えると、それでも十分に白老牛を堪能できると思います。ステーキ、ハンバーグの他にも牛丼ぽい物とか、季節物とか、そこそこの値段で楽しめるメニューもある様ですので、また季節を変えて来られたらいいなあ。でもやっぱり贅沢かなあ。


 食後は白老観光。っと言っても隣の登別にはクマ牧場とか、伊達時代村とか、全国に知られた観光資源があるが、白老には・・・あ、ありました、枝野官房長官も訪れた、「アイヌ民族博物館(白老ポロトコタン)」です。入場料、1人750円に加え駐車料金300円は少し高い気もするが、どうなんでしょう。敷地内には博物館の他、アイヌの住居を再現した家が幾つか建てられている。

 何組かの観光客は見て取れるが、非常に閑散としている。ちょうどアイヌ古式舞踊が行われる時間になったので、会場のサウンチセ(手前の家)に行ってみた。200名を収容できる、そこそこ大きな茅葺き屋根の家の中に入ると・・・誰も居ない。代わりに天井から吊されたたくさんの鮭が、腹と口を開けて出迎えてくれる。簡単に言えば鮭の燻製だが、サッチェプと言うアイヌ伝統料理(保存食)らしい。舞台中央にある囲炉裏の煙で、いい感じにいぶされている。

 暫くすると、アイヌの衣装を着たおばちゃんが舞台に登場「もうちょっとだから、待っててね。いやー、地震以降、韓国の団体客が全く来なくなってね、大変なのよ」。結局我々2名だけの観客でスタート。アイヌ文化の解説から始まり、不思議な音色の伝統楽器による演奏や、古式舞踊を堪能しました。舞台終了後、土産物の販売に忙しいおばちゃんに聞いたところ、出演者は皆アイヌの血を引く人らしい。ただ、北米のイヌイットやインディアン、オーストラリアのアボリジニ等と違って、元々日本人とあまり違わない上に江戸時代から迫害、同化が進み、見た目から違いを判断することは難しい。

 博物館には、アイヌの文化や暮らしぶりを紹介する展示が並ぶ。自然を取り入れた暮らしぶりは興味深いが、「昔北海道ではこんな暮らしをしてたのよね」くらいの意思表示しか感じられない。もう少し、近代史的な部分・・・松前藩との関係とか、屯田兵の進出とか、北海道旧土人保護法とか・・・の説明を加え、アイヌを民族と言うならば、その民族としての歴史を示して欲しい。


 さて、北海道温泉シリーズです。隣が天下の登別なのであまり知られてませんが、白老も結構な温泉天国です。虎杖浜(こじょうはま)と呼ばれる一帯に宿泊施設や土産物店が建ち並ぶが、かなり寂れている感が漂っている。しかし、異なる泉質で湯量豊富な上に、白老牛に加え豊富な海産物(タラコが有名らしい)もあるので穴場的な保養地かも知れない。話は逸れるが、佐々木丸美の小説「風花の里」の主人公が「とら(猫)、献納丈、小浜星玲子」なのは、ここの地名と何か縁があるのだろうか。

 訪れたのは、「アヨロ温泉」。もともと温泉旅館だった物が昨年末に改装し、温泉だけの施設としてオープンした。源泉かけ流し100%との宣伝文句だったが、源泉を冷やすために加水している場合もあるみたい。今日も「加水してます」と出てたので、真冬以外はたいてい加水することになりそうだ。カランの数は8人分と少ないが、掛け湯用の細長い湯船が有り、通はそちらを利用する様だ。泉質は、ホームページによるとナトリウム塩化物温泉(弱アルカリ性温泉)。小便色 薄い黄色をしている。露天風呂があり、首を伸ばせば太平洋が臨めるが、目の前の駐車場越しなので、女風呂から眺めるには勇気が要るだろう。広間が有料だったり、ドライヤーが有料だったり、シャンプーが無かったりするが、料金(420円)は安め。

 受付のおばちゃんに津波の影響を聞いてみた。避難命令が出たので待避はしたが、実害は無かったそうだ。漁船は全て沖に出していた為「夜中に見た灯りが綺麗だったよ」。ここのお湯は、湯上がりのぽかぽかが長く続くので無駄話にも花が咲く。なかなかお薦めの温泉です。


 さて、帰りがけ、「あれ、今日は何しに来たんだ?ハンバーガー食いに来たんだろ」って事で、白老の町に戻り、「ていくあうと 牛屋(べこや)」へ。ここもウエムラと同じく牧場直営店で、「岩崎農場」の経営する焼肉店、精肉店に並んでファストフード的な店舗がある。ハンバーガーの他に、牛丼、牛飯等もあり、食事スペースが広く用意されているが、閉店間近だったためか、持ち帰りのみ。牛丼バーガー、ビーフカツバーガー、牛飯(べこめし)を注文。車で待っていると、温泉帰りで湯気に煙る車中がますます煙る、出来立て、揚げ立ての品が届けられる。サクサクで、うまいです。これで400円とか、お買い得です。食べて、風呂入って、食べて、満足な1日となりました。


 世の中が大変なことになっている時にグルメなブログを書いていいものなのか、少し考えましたが、私はなるべく普通の暮らしをする事に決めました。北海道は、以前から他の地域以上に不況でしたが、津波による直接的な被害に加え、観光事業が大打撃を受けています。これは今後、長期に渡って、静かな、しかし大きな問題になってくると思います。過度に自粛ムードが広がる事は、経済の停滞を招き、特に地方経済に“二次災害”をもたらすことになります。北海道が、地震の被害から、被害の拡大から立ち直れるように祈ります。





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