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葡萄祭りですよ。「勝沼ぶどうの丘」「やまたか園」

 「勝沼ぶどうの丘」に行ってきました。最寄り駅はJR中央本線の「勝沼ぶどう郷駅」ですが、「あずさ」を始めとする殆どの特急、急行は停まりません。そんなわけで、意外と便利なのが中央高速バス。新宿駅前から1時間半で“最寄り駅”の「釈迦堂バスストップ」に到着です。

 釈迦堂のバス停は、釈迦堂パーキングエリアに併設されていますが、このパーキングがちょっと面白い。下り側パーキングには、パーキングに併設される形で「釈迦堂遺跡博物館」がある。これは、中央道建設の過程で出土した縄文時代の遺跡、遺物を展示するために作られた博物館で、だれもがイメージする典型的な縄文土器を見ることが出来る。そして売店では地元産のワインが購入できちゃったりします。高速御法度のアルコール飲料です!!なんてことでしょう。また建物自体が少し高台にあるので、甲府盆地の眺めが最高。教科書に出てくるような典型的な扇状地に広がる桃や葡萄の果樹園が見渡せます。

 下りの名物が釈迦堂遺跡なら、上りの名物は葡萄畑。パーキングの敷地の外が直ぐに果樹園になっていて、バス停横のゲートから出ると数分で、各農家の経営する店舗が並ぶ一般道に到着です。8月、9月はまさに葡萄の最盛期。実は今日の本当の目的は、その中の1軒、「やまたか園」に行くこと。ここ、行きつけの葡萄屋さんです。


 「どっから来たの?」「いや、その、上のパーキングから・・・」。

 仕事帰りに休憩で立ち寄った釈迦堂パーキングで、気分転換に周辺を散歩していた時のこと、農家のおばあちゃんに突然話しかけられた。季節外れの農道を歩くサングラスをした怪しいサラリーマンに対して警戒することも無くしばし世間話。そして帰りには自家栽培の野菜をお土産に持たされてしまった。それ以来何度か立ち寄り、その度にプチトマトとか、レタスとか、きゅうりとか、インゲンとか、イチゴとか、いろいろもらっている。あ、もらってばかりではありません。昨年はちゃんと葡萄買いに来ました。葡萄棚から自分で切らせてもらえるので、面白くなって山ほど買ってしまいました。


 山梨出張に出掛けるとなぜか野菜を土産に持って帰る謎の行動に疑念を抱く妻を伴い、今日は完全にOFFモード。「別に遊び歩いているわけじゃなくて、ほらすぐそこが葡萄のおばあちゃんちなのよ」と解説しながら「やまたか園」へ。パーキングを出て一番近い果樹園です。「ぶどうの丘」へ行く前にとりあえずご挨拶、タクシーを呼んでもらおうと思っていたら「だったら送ってあげるよ」って事で、ライトバンで送っていただきました。

 「ぶどうの丘」は、甲州市が運営する観光施設で、宿泊施設、レストラン、露天風呂温泉、ワインカーヴ等からなる。特筆すべきはワインカーヴ(地下ワイン貯蔵庫)。1,100円払えば試飲用の容器(タートヴァン)がもらえ、100種類以上が一日飲み放題です。早速地下室へ。午前の部は、白ワインを中心に攻めます。「樽熟(成)」と銘打ったブランドが複数のメーカーから出ていますが、まろやかな味と、ウィスキーに通じる香りが楽しめます。

 ちょっと休憩の後、露天風呂温泉「天空の湯」へ。複数のプレートがぶつかり合う甲府盆地周辺には結構古くからの温泉地がありますが、ここも源泉は41度だそうで、立派な温泉です。でも、夏の昼間の露天風呂は暑いです。肌がじりじりと焼ける感じがします。海水浴に来ている気分です。おまけに素晴らしい眺めですが、逆に覗かれ放題です。農家のかたと、目が合いそうです。

 軽食ラウンジの座敷で昼飯。ここ「ぶどうの丘」の難点は、食事が高いこと。レストランだと1人数千円、ここの軽食でもラーメンにおにぎりを付ければ千円です。

 再びワインカーヴへ。午後は赤ワインを中心に攻めます。甘口を探していたら、お、これは懐かしい味。蒼龍葡萄酒株式会社の「MADURO VINHO(マドゥーロ ヴィーニョ)」。製法を確認すると・・・ワインにブランデーを加えて熟成・・・ポートワインと同じ、酒精強化ワインです。ポルトガルを思い出します。今日一日で、20種類以上のブランドを堪能しました。

 市民バスに乗り、釈迦堂へ戻ります。「まあお茶でも飲んでゆっくりしなさい」。午後の「やまたか園」は立ち寄る客も居ず、のんびりしていました。“試食”の葡萄をいただく。葡萄棚の下で食べるとれたて葡萄。贅沢な一時。

 おばあちゃん自慢のお孫さんの案内で葡萄狩りに。今年は暑すぎて成長が止まり、生育が遅れているそうだ。また害虫の成育に適した温度となってしまい大変だったらしい。「やまたか園」は有機栽培を基本としているので、より大変だったことでしょう。道々解説を受けながら次々と“試食”が続きます。もうそれだけでお腹いっぱいです。

 バス停まで5分、ぎりぎりまでお店の皆さんと世間話。おおらかと言うか、商売気が無いと言うか、最後まで楽しい時間を過ごしました。そして結局今日も購入した葡萄とは別にきゅうりをいただきました。申し訳ないので、最後にもう一度、宣伝しておきます。釈迦堂上りパーキングから徒歩5分(下りからも行けます)、有機栽培にこだわった、甲府で一番、安心、安全、美味しい葡萄園です。皆さん葡萄作りに真摯に取り組んでおられます。この時期の山梨土産には、ぜひ「やまたか園」へお立ち寄りください。



川越「いちのや」

「あちゃーー、こりゃ失敗したなあ」

 川越散歩で昼飯に立ち寄ったうなぎ屋「いちのや」。ケータイのグルメ検索で探した店なのだが、メニュー例に「うな重(松)2,600円」と出ていたので「まあ、(竹)か(梅)あたりならいけるかな」と思って入ったら、なんと(松)が一番下で、より上の(菊)3,600円がある。ビールは1杯700円。まあ席についてしまったものは仕方がない。覚悟を決めて、(松)を注文。

 しかし味は絶品であった。まずは ご飯:うなぎ 比率が高い。牛丼チェーン「吉野家」で期間限定販売される「うな丼(並盛)500円」を 1:1 とすると、1:3 くらいはありそうだ。そして香りがよい。ほのかな炭火の香りがする。ふわふわの身に箸を入れるとサクッと切れる絶妙な焼き加減。そしてそして、口に入れると、甘すぎず、辛すぎず、たれの味がご飯にからむ。

 さすが、1832年から続く老舗のうなぎ屋、今まで食べたうな丼(重)で最高です。2,400円(なんか微妙に値下げ)とお高いですが、一生に2〜3回は食べても損は無いです。

 ただ、従業員の立ち居振る舞いが値段に比例していない。酢の物を頼んだのだが、2人で1品なのに取り分ける皿が無い(別に無くてもいいんだけど、普通は形だけでも置いていくでしょ)。お茶を入れてくれるのだが、急須からテーブルにこぼれたしずくがそのまま。客が去った後の片付けが(他の客が見ているのに)雑。建物や調度品の雰囲気も良く、味も最高なので、少し残念。



マラサダ

 すっかりお台場ガンダムに客を取られ、意外と盛り上がらなかった横浜開港150周年記念イベント「開国博Y150」がひっそりと終わり静けさを取り戻した横浜に、マラサダを食べに出かけました。まずは日本におけるマラサダ販売の草分け、マラサダワゴンがプロデュースする“リアル”ハワイアンフードの店「カフェフラハワイ with マラサダワゴン」へ。

 知らない間に次々と商業施設が出来る横浜なので何処に何があるのか、わけわからん中、初めて聞くベイクォーターなる場所へ。ここの4階がハワイ化されていて、ハワイアンジュエリー、ハワイアングッズ、ロミロミマッサージの他にハワイ系飲食店が3店舗もある。「カフェフラハワイ」は海側に面した陽がさんさんと降り注ぐ位置にあり、今日みたいな陽気だと温室効果でかなり暖かい。まずは腹ごしらえ(昼飯)にロコモコを注文。これがちゃんと“ロコモコ”してます。日本で食べるとただのハンバーグ丼だったり最悪ケチャップがかかっていたりするが、ここのは正統です。そして意外とボリュームも有るのでサラリーマンのランチにも対応できそうです。ベイクォーターにリーマンが居るのかどうかわかりませんが。

 食後にいよいよマラサダ、ライオンコーヒーと一緒に注文。注文を受けてから揚げ始めるので、あつあつです。揚げ具合、外側のかりっとした感じ、まぶしてある砂糖の量にも日本的な細やかさが感じられます。うまいです。

 シーバスに乗り、赤レンガ倉庫へ。海上保安資料館にある 北朝鮮 国籍不明の工作船を冷やかしたりしながら、みなとみらいの一角にある横浜ワールドポーターズへ。ここに、オアフ島で有名(らしい)なマラサダの店、「レナーズ」の支店がある。こちらは大型デパートの一角にあるファーストフード店の様な感じ。注文を受けてから揚げるのではなく、順次、作られた物が提供されている。たまたま揚げ立てを食べることが出来たが、なんか、“重い”感じの仕上がりです。これがここの特徴なのか、揚げ方が悪かったのか、日を改めて再確認が必要です。

 馬車道駅に向かう途中、万国橋から素晴らしい夕景に出会えました。丁度ブルーモーメントの時間帯で、赤から紫色のグラデーションを背景に、ランドマークタワーが浮かび上がっています。有名な写真撮り所らしく、他にも何人か素人カメラマンが。

<- もう少し、広角のレンズが有れば空と建物のバランスの良い写真が撮れたと思います。

リスと馬

 シルバーウィーク最終日。「町田リス園」へ。リスが放し飼いされてたり、ウサギやモルモットに餌を与えたり、あまり大人だけで行く所ではありません。まあでも小動物がチョロチョロしているのを見ていると、心が和みます。リスの餌はヒマワリの種。しかし今日は結構混雑していて、従って餌をやる人間もたくさん居るのでリスは飽食気味。たまに寄ってくると、餌を手にした子供が我先にと集まるのでたちまち逃げてしまう。今度はぜひ開園間際の落ち着いた時間に来ましょう……って大人だけで行く所ではありません。

 夕食は、町田の桜鍋の店「柿島屋」へ。町田駅から徒歩5分、あれ、今日は休み?かと思ったら別館が開いていた。東京で桜鍋の店と言えば、江東区の「みの家」。そちらは下町風情たっぷりで江戸っ子気分が味わえる老舗ですが、こちらは居酒屋っぽい感じ。メニューも馬肉の唐揚げとか、肉団子とか、庶民的です。肝心の桜鍋は、砂糖醤油のすき焼き風。食べる肉によってロースっぽかたっり、ヒレぽかったりばらつきがあるが意外と柔らかく美味しかったです。実は「柿島屋」本店とは値段が違うらしく(さらに本店内でも席によって違うらしい)、ぜひ食べ比べてみたいところです。

 鍋のシメは蕎麦。すき焼きの割り下で蕎麦??は不思議な感じですが、煮込んでもこしのしっかりした自家製麺で絶品でした。

深大寺、蕎麦の花

 チャリンコを買ってから初めての遠出、深大寺まで蕎麦を食べに行きました。折り畳みミニベロなので長距離(と言っても片道10キロ程度だけど)はいかがな物かと思ったが、1時間程度で無事到着。うーーーん、ビールが美味い、って、厳密には道路交通法違反(飲酒運転)に問われる可能性があります。

 深大寺と言えば蕎麦街道。数ある店舗の中から今日は「雀のお宿」へ。門をくぐると「お好きな所にお座り下さい」って、良く見れば庭のテーブルとか、和室とか、和室なのに椅子とか、なんだか楽しい“お宿”です。蕎麦はまあ普通(うんちく好きな方には薦めません)ですが、卵焼きが美味しかったです。そしてなにより雰囲気の良い店でした。食事の他にもくず餅とかあんみつとか、参拝帰りに立ち寄るにもお薦めです。

 こぢんまりとした、蕎麦畑を発見。白い花が綺麗でした。

行きつけの店

 サラリーマンをやっていて、数少ないお楽しみにランチタイムがある。中には毎日同じ物でも気にしない人も居るが、食にうるさくはないが新しもの好きな私としては、いろいろな店に挑戦している。昔々、池袋に勤務していたときには、サンシャイン60内、サンシャインシティの全店舗を制覇した事もある。しかし、料理は申し分ないが費用対効果がいまいちとか、こった料理だが毎日食べるのはつらいなとか、なかなかこれぞと言う店はない。

 しかし、以前、唯一と言える“行きつけ”の店を持っていたことがある。雑居ビルの2階にある小さな店で、暖簾をくぐると女将さんが「いらっしゃいませ。お昼の定食でよろしいですか?」、「はい、お願いします」で会話が終わり、後はカウンター席でお茶を飲みながら読書をしていた。BGMはいつもNHKのラジオ放送で、うるさい音楽でも殺伐としたニュースでもなく、各地の通信員による季節の話題が届く。ネクタイをきっちりとしめた大将が作る料理は正統和食、一汁三菜。

 この店では、初めての人を連れて行くときにいつもする、ちょっとしたいたずらがあった。会計の時、「ところで、いくら?」と聞かれると、「ああ、2千5百円」と答える。すると、たいていの人は、「そんなに高いの?、うそでしょ、でもこの料理だったらひょっとしてそうなのかな」という感じで納得してしまう。それくらいちゃんとした料理を出す店なのだ。もちろん実際の値段はお昼の定食以外でも800円程度だ。

 そんな居心地の良い店であったが、勤めている事務所の移転に伴い、疎遠になってしまった。しかし今日、たまたま近所に用事があり、3年以上ぶりに暖簾をくぐってみた。これだけ疎遠になると、なんだか悪いことをして謝りに行くような気分で少し気後れしたが、店は以前と全く変わらず迎えてくれた。

 「……いらっしゃいませ。お昼の定食でよろしいですか?」、問いかけに間があったように感じたが、まさか覚えていてくれたのだろうか。しかしその疑問は次の大将の言葉で解決した。「お久しぶり……ですよね」。大将と会話をしたことはほとんど無かったが、「実は事務所が移転になりまして……」と、これまでになく饒舌(じょうぜつ)に話をしてしまった。料理は今日もきっちりと一汁三菜。

 「わざわざありがとうございました。またいつでもお越しください」。はい、何があってもまた来ます。東京で一番と言っても良い、ちゃんとした昼の定食を食べられる店。それでは私の“行きつけ”の店をご紹介します。

割烹、ふぐ料理「優辰(ゆうしん)」

〒183-0022
東京都府中市宮西町2−9−9こだまビル2F
042-368-7757





東京牛乳

 牧場見学に行ってきましました。東京にも、わずかながら酪農家が存在します。

 東京都八王子市、八王子市内から中央高速のインターチェンジに向かう途中に道の駅がある。近郊でとれた農産物や地元企業の製品が売られていて、さながら物産展のよう、平日でも駐車場がいっぱいになるほどの賑わいを見せている。

 一角にはレストランコーナーもあり、八王子野菜をふんだんに使った軽食を食べることが出来る。中でもチーズのかかったトマトうどんは賛否両論、一食の価値がある(かも知れない)。そして食後のお薦めは磯沼ミルクファームの牛乳。「みるくの黄金律」と銘打たれた牛乳は、一口飲めばその名前がけして大げさではないことが実感できる。例えるならば、一般的に市販されている牛乳は果汁50%の味わい、それに対して「みるくの黄金律」は果汁100%の爽やかさ、今まで飲んでいたのはいったいなんだったんだあ??と、ちゃぶ台をひっくり返したくなる。

 その、磯沼ミルクファーム、調べてみると、自由に牧場見学が出来るらしい。早速行ってみることにした。京王線に乗り、ミシュラン三つ星の高尾山に向かう途中の山田駅で下車。車道に沿って歩いていると、金網で区切られた一角があり、いきなり数頭の牛とご対面。確かに東京都下に牧場が存在している。急な坂道を下ると、こぢんまりとした牛舎があり、数十頭の牛が飼われている。

 今日は何処かの女子大のイベントのようで、皆で料理をしている。ここの牧場は、牧場見学だけではなく、乳搾り体験やチーズ作り、子供向けのカウボーイ(カウガール)スクールを開催したりと、積極的に地域との交流を図っている。また、たまたまであるが、今日の朝NHKで紹介されたこともあり、“一見さん”でけっこう賑わっている。

 一角に売店があり、一部商品は既に売り切れの表示が出ている。出遅れないように「みるくの黄金律アイスクリーム」を早速いただく。牛の鳴き声を聞きながらの贅沢なひととき。そしてお土産に「かあさん牛の名前入りプレミアムヨーグルト」を購入。このヨーグルトは、一頭の牛のミルクから作った限定生産品で、今日は「ユイ」ちゃん。

 特に案内はないので、勝手に見学。牛舎に近付くと牛たちが寄ってくる。どうしたのかと思ったら、どうやら足下の藁が目当てらしい。拾って差し出すと、長い舌で器用にくわえる。哺育舎では子鹿のような子牛が居眠り。そして一番大きな牛舎には、一際立派な牛の一群が。さすがに大人の牛はでかい。耳には名前タグが付けられていて、あ、いたいた「ユイ」ちゃんだ。ヨーグルト、ありがとう、美味しくいただきます。

 まだまだ自然の残る八王子であるが、磯沼ファームの周辺もかなり宅地化が進んでいる。しかしここの牧場は牛舎の地面にコーヒー殻をまくなど、臭い対策……実際よほど牛舎に近付かなければ気にならない……をするなど、地域との共存を図っている。東京都内への通勤圏にありながら、牧場の見えるマンション、なんてのも、これからの付加価値としてありかもしれない。



紅茶のおいしい喫茶店 in 松本

 思い立って、信州松本へ小旅行に来ました。立ち寄った喫茶店で、素晴らしいお茶との出会いがありました。

 ホテルのチェックイン時間に間があり、小休止に入った喫茶店「TEA SHOP 華」。実は今年台湾を訪れる計画があり、台湾と名の付く物に敏感になっている今日この頃、店頭に置かれたメニューにあった“台湾ミルクティー(タピオカ入り)”に惹かれて入ってみた。

 “台湾ミルクティー”は、日本でも既に定番のデザート系飲料になっていて、コンビニでも売っているし、おしゃれ感をかもしている喫茶店でもたまに見かける。しかし目を引いたのは、それがホットであること。今まで飲んだ物は太めのストローでカエルの卵……もとい、ブラックタピオカをちゅるちゅると吸い上げる冷たいドリンクだ。それがホットになるとどうなのだろう、いまいち不安なので妻に飲ませることにして、自分は“凍頂烏龍茶”を注文。

 実はこの店、中国茶・紅茶専門店で、なおかつ、なぜが帽子の専門店「テヅカ帽子店」と店舗を共有している面白い作りになっている。一方の壁には茶器や茶葉が展示されていて、反対側の壁には帽子が飾られている。明治四十年創業とあるのでそもそも帽子店が始まりなのだろうが、店舗中央に喫茶用のテーブルが置かれ帽子が飾られている壁との間に間仕切りがあるため、3分の2は喫茶スペースだ。

 注文したお茶が運ばれてくる。台湾ミルクティーにはおかわり用ポットが付いていて、なんと、ロウソクのような固形燃料で保温できるコンロに乗せられている。烏龍茶は、小さな急須(茶壷、らしい)と小さなピッチャー(茶海、らしい)と小さな茶碗(茶杯、らしい)のセット。「いれかたはご存じですか?」の問いに素直に「わかりません」と答えると、丁寧な説明の後、簡易マニュアルを置いていってくれた。テーブル中央に電気コンロがあり、いつでも沸かしたてのお湯でおかわりが作れるようになっている。

 まずは、烏龍茶を。茶杯を口に運ぶと、甘い香りが漂う。隣のミルクティーの香りかと思うほどの芳醇(ほうじゅん)さだ。そして、“二番煎じ”という言葉があるようにお湯を入れ直す度に極端に味が落ちる日本茶と違い、烏龍茶は“5〜6番煎じ”まで楽しめる。100gで2千円もする恐ろしく高価な茶葉もある台湾烏龍茶だが、1回でこれだけ楽しめるとなれば、けして高価な物ではない。これまでファミリーレストランのドリンクコーナーにあるような烏龍茶しか飲んだことのない身にとっては、烏龍茶の認識を覆された感じだ。

 それでは台湾ミルクティーの方はどうだろう。「おいしい物を食べなければ、味の違いはわからない」という言葉がある。烏龍茶については、今日の出会いが一つの基準となるだろう。同じように、紅茶については先月一つの出会いがあった。実家に帰省した折に訪れた「午前10時午後3時」。広島市内にある喫茶店だが、実は、学生時代の先輩が脱サラして始めた店だ。独自の抽出器具を開発するほどの研究熱心……さすが工学部出身……な店主(先輩)がいれた紅茶は、それまでの紅茶に対する認識を変える物であった。後日、某ホテルの喫茶コーナーで飲んだ紅茶が、なんと味気なかったことか。さて、ここの紅茶はどうだろうか。

 ティーカップの底に沈むつぶつぶをスプーンですくって食べる。もちもちした食感が面白いが、ほとんど味はない。まあ、タピオカなのでこんな物か。しかしミルクティーは最高の出来だ。ミルクと紅茶のバランスが絶妙で、どちらの味もしっかりと生きている。偶然立ち寄っただけの店でこんなに素晴らしいお茶に巡り会えるとは、松本恐るべし。

 烏龍茶と、紅茶、どちらも保温されているので2杯目、3杯目でも熱いままで楽しめる。話をしながら、本でも読みながら、贅沢な時間をゆっくりと過ごすには最適な空間だ。ゆっくりして、ついつい帽子を手に取ってしまうのは、この店の戦略か?。見事にはまり、妻は帽子を一つ、お買い上げ。何とも高価なティータイムになってしまった。




広島風お好み焼き「元祖八昌」

 広島風お好み焼き「元祖 八昌」に行ってきました。

 東京都世田谷区経堂に広島風お好み焼きの有名店「八昌(はっしょう)」がある。一度だけ行ったことがあるが、長蛇の列。しかし確かに待ってでも食べてみる価値がある。広島風を掲げている店は東京でも数多いが「これが広島風だと思われたら、広島ファンが居なくなってしまう」と思われる店も多い。が、ここは安心して薦められる店の一つだ。そんな東京の八昌は、広島市内薬研堀(やげんぼり)にある八昌の暖簾分け(のれんわけ)だそうだ。広島“本店”も観光客でごった返す人気店。しかし八昌と名乗る店は他にも幾つかあり、その一つが広島市内にある「元祖八昌」。

 最寄り駅は、広電(いわゆるちんちん電車)の市役所前駅。そこからEZナビウォーク(by KDDI)の案内に従って歩くこと800メートル、裏通りに入り、こんなところに飲食店があるのか?と不安に感じ始めた頃、やっと八昌の暖簾を見つけた。東京で見た八昌の賑わいが嘘のような静けさ。11時、開け放たれた引き戸から見える店内に客は1人も居ない。このくらいから並んでいたらちょうど昼には食べられるかと予想していたら拍子抜け。付近を散歩してから出直すことにした。

 12時前、再び八昌へ。数人の客が居るが、並ぶ事はない。8人程度で満席になる小さな店。カウンター以外の席はない。「肉玉そば」を注文、しばし待つ。付近に勤めている感じの常連客ですぐに席は埋まるが、行列ができるほどではない。

 素人でもわかる八昌の特徴は、羽釜で一度生麺を湯通ししてから鉄板に持ってくること。たいていの店はビニールに入った縮れ麺を袋から出すとそのまま鉄板に乗せ、少量の油や水でほぐして使う。この麺の違いが、他店のお好み焼きとの際だった違いとなっている。東京の八昌では“双子卵”を使用していたが、元祖八昌は普通の卵だった。

 さて、実食。パリパリの麺、シャキシャキのキャベツ、半熟の卵、絶妙な生地の味付け、と、さすが元祖を名乗るだけの事はある素晴らしい出来映えだ。が、この店でグルメを語るのは少し違う気がする。東京でお好み焼きを食べると、たとえ鉄板席であっても取り皿と箸が用意されるが、ここはコテのみ。そう、ここは由緒正しき広島のお好み焼き屋なのだ。どこの町にもある、おばちゃんが1人で切り盛りしているような小さなお好み焼き屋。漫画本や雑誌が置かれ、昼飯や夕飯に近所の人が集う。そんな、広島の文化としてのお好み焼きを感じることができる店だ。

 東京で大成功の八昌の源流が、こんなにも“普通の”店であったことが、味よりも何よりも一番嬉しい発見であった。



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